
今年で日本に輸入されて10年になる「サスティナブルブランドジャパン国際会議2025」の基調セッションにてお話しさせて頂きました。

主に大企業がスポンサーのビジネス系の大型会議の基調セッションに「微生物を差し込みたい!!」という主催の強い想いを受けて、「発酵と再生:小さな微生物の大きな力」というテーマで、発酵デパートメントなどを主宰されている発酵デザインラボの小倉ヒラクさんと微生物によるバイオリサイクル・komhamの西山すのさんと一緒に登壇させていただきました。
SBプロデューサーの足立直樹さんの名ファシリテーションのおかげで、ニッチと思われる話が、未来に発展する経済性のためにも鍵になるということを、上手く?差し込めたようでホッとしました。

微生物群を含む生態系は、非常に土着性が高く複雑多様で、平均化や規格化ができず、既存の大規模な工業化の流れとは真逆の流れになります。一見、非効率と思われがちですが、むしろ、生態系の働きは非常に機能的で高機能で、総和としての生産性を高めることにもつながります。
短期的な利益ではなく、中長期的利益を考え、地球巨視的視座でつながり合うシステム全体を捉えていくこと。
GDPだけで測られてきた既存の経済価値に基づく経済システムの延長線上ではなく、GDPでは測ることができない生態系や心の豊かさなどの新しい資本を新たな価値として、人の経済活動が環境を再生し続けていく再生型の経済システムをつくること。
これがプラネタリーヘルスの経済、社会基盤になります。
プラネタリーヘルスイニシアティブの設立趣意もぜひご覧ください。
サスティナブルブランドジャパン国際会議は、4年前に登壇させていただいた時から、すでに「再生(リジェネレーション)」がテーマで、ビジネス界隈の大規模なカンファレンスの中でもかなり先進的かつ、本質的なところに切り込もうとされている姿勢が素晴らしく、何より、SBの皆さんがエネルギッシュで楽しそう。
我慢や自己犠牲、義務感からではなく、全方位の豊かさをクリエイティブにつくっていくことは、人類がこの世界に生きる意味であり、歓びにつながるのだと思います。
人の大転換から科学、技術、そして社会構造ごと大転換しないことにはプラネタリーヘルスは実現しないことを踏まえて、こうした場で発言させていただける機会を頂き、とてもありがたく感じます。

貴重な機会と、貴重なご縁をありがとうございました。
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