弊イニシアティブの拠点は、東京・丸の内エリアのRegenerative Community Tokyo内にあります。

三菱地所株式会社は、大丸有エリアのまちづくりにおいてサステナブルビジネスを推進し、「リジェネラティブ」な社会の実現を目的に、「Regenerative Community Tokyo」(以下「RCT」)を2024年1月1日より始動し、PHIの代表理事桐村里紗は、スタート時からの第1期メンバーとして参画しています。RCTは、サステナブル領域の日本版ナレッジ・インスティテュートであり、国内外で地球規模の課題に挑戦し、活躍するヴィジョナリーなイノベーティブプレイヤーが集まって社会実装に取り組んでいます。
2025年4月より、PHIはRCTを拠点とし、大丸有エリアにおいて、様々なステークホルダーと共にリジェネラティブなシティモデルづくりについてディスカッションし、プロジェクトを推進していくと同時に、都市とローカル、そしてグローバルなネットワークを構築していきます。
三菱地所「丸の内精米店」

大丸有エリアの飲食店に精米したてのお米が提供されると同時に、江府町のポップアップイベントも行い、白石祐治町長や生産者も来訪し、鳥取県選出の赤澤亮正経済再生大臣も応援に駆けつけて下さいました。都市とローカルをつなぐ地域創生事業へのステップと位置付けています。

2025年からは、丸の内エリアのワーカーや来街者に対して、地域の名産品、産直品のプロモーション、ふるさと納税のスキームなどを通じた地域振興と同時に、江府町での農業体験や二拠点居住、就農人口増加、そして都市生活者にとっては土に関わり、土から生み出す体験によって心身の健康や地球道徳を積むことで、双方が嬉しい循環を生み出していきます。
今後も、様々なプロジェクトを皆さんと共に生み出していきます。
都市の再野生化
Re-wilded Urban

「都市の再野性化(rewilded Urban)」という考え方があります。都市を無機質なコンクリートで覆う代わりに、微生物が喜んで活躍する緑地などの有機物が豊富な場を設置して、微生物多様性を高めて再野性化する。これによって、私たち人間と共生する微生物という1つの共生体(「ホロビオント」と言います)を健康にすることができる「Microbiome Rewilding仮説」です(※)。
過度に工業化された都市は、微生物多様性が低く、有益な環境微生物叢との接触がしづらくなります。食生活の乱れや抗生物質の投与と並び、こうした住環境の変化が、人の皮膚や粘膜(腸も含む))に暮らす微生物叢の多様性を低下させ、アレルギーや免疫系疾患、炎症性疾患など生活習慣病の増加に関連していると考えられています。
一方で、コンクリートなどの無機物だけでなく、微生物や植物などの多様な生き物を育む有機物に溢れた再野生化された都市の中で、オフィスワーカーや来街者が日常的に緑に触れ、都市農園で土に触れて収穫をし、収穫物をランチに食べるなどの新たなライフスタイルは、人の健康だけでなく、ネイチャーポジティブな都市の構築により、プラネタリーヘルスを実現できると考えます。
大丸有エリアには、生物多様性が豊かな皇居があります。人は立ち入ることができないエリアであっても、鳥や昆虫などの生き物は、境界線を超えてエリア全体の生態系を構築しています。
都市と自然の融合によるプラネタリーヘルスのシティモデルを、大丸有エリアから提案していきます。